ABOUT RIGHTS AND THE DECLARATION
当ウェブサイト内では、アマゾンの広告を除き、映画の画像やキューブリック氏の画像は一切使用していません。
当ウェブサイトは、様々な方々や企業からの情報を拝借し、構成することで成り立っています。すべて事前に許諾を得て使用しています。もしもそれらを利用したい場合は、私には許諾をする権限がないので、それぞれの著作権保持者に直接お問い合わせください。
以下に経緯をご説明します。
キューブリック監督の写真、及び映画作品の画像を当ウェブサイト上で掲載するとしたら、私が思いつく限りでも、最低限、以下の権利問題を解決せねばなりません。複製(ふくせい)権、頒布(はんぷ)権、公衆送信権(こうしゅうそうしんけん:日本にのみ存在する権利らしいです)、肖像(しょうぞう)権、同一性保持(どういつせいほじ)権……いずれにせよ、著作権所有者の許諾がないと実現しないことです。
このウェブサイトを立ち上げた当初、私は、キューブリック監督本人の写真や映画の画像を扱いたいと思いました。彼がどういった人であるかを伝えるのには画像が必要不可欠であり、映画本編の映像の美しさという視覚的な情報は、文字や言葉では到底伝えられないからです。そして、どうせ画像を使うなら、正式に許可をもらい、正々堂々と使用したいと思いました。
私の手元には幾つかの映画のプログラム(劇場ロビーで販売されているパンフレット)や資料(書店で売られている一般書籍)があります。それぞれにはふんだんに写真が掲載されていましたが、プログラムには「無断転載を禁ずる」と明言されていて、それぞれの書籍の出版社などに 2 次利用について問い合わせても明確な返事はいただけませんでした。日本著作権センターに確認しても、「ウェブサイト上の利用については管轄外なので分かりかねます」という返事でした。
現在のキューブリック作品は、米国の映画配給会社のワーナー・ブラザースが権利の管轄を行っているはず。そう思い、ワーナーの日本法人のウェブサイトを探した挙げ句、問い合わせ先のメールアドレスを発見した私は、許諾請求のメールを送りました。
ワーナーからは数日後に返事のメールが来ました。「許諾の権限は私どもの日本の会社にはなく、米国の本社になる」という、ハッキリしない返事でしたが、「せっかく問い合わせをしていただいたので、できる限りのことをしたい」とあり、後日、なんと、更に詳しい問い合わせ先についてのメールを届けてくれました。「キューブリックの作品の権利は、米国にある Kubrick Estate という団体が現在管轄している。連絡が取れる人のメールアドレスを報せるので、あとは直接、英語で、許諾請求をしてほしい」とのことでした。その人とは、レオン・ヴィタリさんでした。
私はワーナーの方にお礼の言葉を返信するとともに、ヴィタリ氏に宛てて拙い英語のメールを出しました。キューブリック本人の画像と彼の映画の画像を使いたい。できれば無料で無期限で。もしも使用料が発生するなら支払います。よいお返事を下さい。するとヴィタリ氏からは「可能かどうかワーナーに尋ねてみる。何かあったらすぐに連絡する」という返事が来ました。
実際にその時、ヴィタリ氏がどういった行動を取ってくれたか、あるいは全く行わなかったかは、未だもって知る由もありません。ただ、その時点で私は、キューブリック氏と交流のあったヴィタリ氏と直接メールでやり取りできたわけで、気持ちとしてはもうじゅうぶん満足でした。なにせ私はヴィタリ氏のメールアドレスも知りえたわけですから。正直いって今でも信じられないくらいです。
ただ、そこまでの言葉を英語に訳す力は私にはなく、ただただ感謝の想いをメールで出すと、「感謝すべきなのはむしろ私の方だ。あなたのそういった想い(たぶんウェブサイト設立のこと)を嬉しく思う」という返事が来ました。ただ、多忙な日々を過ごしているとのことで、メールは数ヶ月途絶えました。さすがに不安になった私は、ヴィタリ氏に失礼では? と思いつつ、自分から直接、米国のワーナーに許諾請求をすることに決めました。
日本のワーナーの時と同じ、連絡先を知るため、まずは米国のワーナーのウェブサイトを訪ねました。娯楽産業の会社らしく、とにかく細かいデザインで、加えて、全て英語の表記なので、どこをどう探したらいいのか、 30 分ぐらいはずっとウェブサイトの中をうろうろしていました。問い合わせ先のメールアドレスが見つからず、後半はかなりイライラしていました。ご存知の方も多いと思いますが、ワーナーは AOL や Time と連携しているため、3つの企業の情報が絶妙にリンクしているのです。本当に見つけにくかったです。
やっとこさアドレスを発見した私は、メールで問い合わせました。数日後、ワーナーから連絡が来ました。たぶんこれはどの人にも初めに送る自動返信の類いだと思うのですが、「お問い合わせをありがとうございます。あなたのメールは担当の部署に送られました」といった内容でした。そしてしばらくすると、正式なメールが来ました。ライセンス許諾部署が設けられているので、そこに改めて申請をしてほしいとのことでした。ただ、米国の電話番号と FAX 番号しかなかったので、当然そのままだと日本にいる私には手が出せません。再三に渡るメールで、事業部の住所を聞きだした私は、航空郵便(エア・メール)で、許諾申請を出しました。
結果としては、これが画像の使用許諾を申請する最後の手続きとなりました。
一週間ほどのちに、担当部署と思われる Clip and Still Licensing の Director を務める Marlene Eastman さんから、以下の内容の、紙の便りが届けられました(一部抜粋)。
Please be advised, as a general policy, Warner Bros. Entertainment Inc. does not license stills for use on non-Time Warner websites and we do not wish to make an exception to our policy in this instance. I am sorry that we cannot be of assistance.
私なりの大ざっぱな意訳ですが、だいたいこんな内容だと思います。助言させていただきますと、規定に基づき、ワーナーブラザースでは、タイム・ワーナーではないウェブサイトへの画像の許諾は、一切行っておりません。尚、弊社では、このお問い合わせについて、特例措置を講じる意向もありません。助けになれずに申し訳ありません
。
早い話が、画像の使用は一切認めない、例外もありえない、ということです。いちるの望みが半永久的に断たれた格好で、非常に残念だという思いは強いのですが、その反面、私のような一個人に対して、文書という正式な形で回答を寄越して下さったワーナーの企業姿勢(日本、米国両者)とヴィタリ氏には大変感謝する想いでいっぱいです。
ワーナーとヴィタリ氏には、いろいろしてくださったお礼の言葉とともに、当ウェブサイトの名前と URL を記したメールをすでに送っています。したがって先方は当ウェブサイトの存在をご存知のはずです。
以上のことを踏まえ、画像利用について、正式に宣言します。
当ウェブサイト内では、アマゾンの広告を除き、映画の画像やキューブリック氏の画像は一切使用していません。今後も一切使用致しません。
なお、当ウェブサイトは、画像以外の部分で、様々な方や企業からの情報を構成し拝借することで成り立っています。それらを利用したい場合は、私には許諾をする権限がないので、許諾の可否も含め、それぞれの著作権保持者に直接ご相談ください。
当ウェブサイト誕生以前以後のネット上の大きな変化として、百科事典ウェブサイトのウィキペディアの登場があります。私もよく閲覧します。
ウィキペディアの有用性は認めますが、不特定多数の人が書き込みできる性質上、情報の信憑性については難しい場合があります。あくまで私の見解ですが、たとえば学術的な内容(水とは、水素と酸素の化合物であり、化学式は H2O である など)はある程度の信頼を寄せていますが、実在する人物にまつわる紹介などは、ファン、およびアンチファンによる擁護や攻撃の書き込みがしばしば見られます。
もしこのウェブサイトを運営する前にウィキペディアがあったなら、ウェブサイト運営はせず、専らウィキペディアに情報を加える道を選んだかもと思うこともありますが、非公式でありながらもひとつのウェブサイトを運営する以上、少しでも信頼できる情報をもとにウェブサイトを構成したいと考えております。
当ウェブサイト運営にあたり、私は様々な情報をいろんなところから拝借して掲載しています。しかしそれらは概ね書籍からであったり、あるいは公式のウェブサイトのものであったりします。
当ウェブサイトは、ウィキペディアを出自として情報を取り入れたことはありません。今後も利用する予定は一切ありません。
難しい線引きではありますが、ウェブサイト運営のポリシーとして、改めて明文化いたします。