Tribute to KUBRICK.

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Since March 7th, 2004.



WORKS.
スパルタカス

Copyright © 1960 Universal Pictures Corporation, Inc. & Bryna Productions, Inc.

Renewed Copyright © 1988 Universal Studios, Inc. All rights reserved.


物語

紀元前1世紀、ローマ共和国が隆盛を誇っていた頃。

奴隷のスパルタカスは、バタイアタスの剣闘士養成所に売られた。彼はそこで女奴隷のバリニアを知る。

その頃ローマの名将クラサスがバタイアタスを訪ねるが、余興としてスパルタカスと彼の親友の黒人奴隷ドラバとの真剣勝負を命じる。ドラバは勝負に勝つが、スパルタカスを殺さず、クラサスに襲いかかる。しかし殺される。クラサスは、バリニアを買い、本国に送れと命じた。

スパルタカスはそれに悲しみ、同僚のクリクサスと共謀して反乱を起こした。スパルタカスを首領とした奴隷の集団は次々と貴族の所領を襲い奴隷を解放、ベスビアスの山腹に大奴隷軍の本拠を構えた。バリニアも、愛するスパルタカスのもとに戻ってきた。

ローマの政界ではクラサスとグラッカスが主導権を争っていた。グラッカスはクラサスの勢力を駆逐するため、彼の部下のグラブラスのローマ警備隊を奴隷軍攻撃に派遣し、代わりに友人ジュリアス・シーザーを守衛隊長に任命した。奴隷軍はグラブラスを撃滅し、グラブラスは単身逃げ戻る。クラサスは責任をもって引退。奴隷軍は南海岸に迫った。

グラッカスはクラサスに再起を頼み、クラサスは成功した場合、執政官になることを条件に引き受けた。スパルタカスはクラサスの下で召使いをしていたアントナイナスを参謀にした。彼の悲願は奴隷を解放することで、沿岸の海賊と奴隷送還の契約をした。これを知ったクラサスは海賊を買収し、奴隷軍の後方に味方を上陸させた。奴隷軍は海賊の裏切りと前後の敵に阻まれた。スパルタカスはローマへの進撃を命じた。

カプア近郊の大平原で両軍は戦火を交えた。奴隷軍は一時は優勢だったが逆転される。バリニアは再びクラサスの奴隷になった。スパルタカスはアントナイナスと決闘を命じられる。勝ったものは磔になるという条件で。涙を飲んで戦う二人。結果アントナイナスは死に、スパルタカスは城門の外の十字架にかけられた。

独裁者クラサスは新たなる悩みを抱えていた。バリニアが貞操を守り、クラサスの意に敢然として従わなかった。失脚したグラッカスはそんなクラサスの弱点をつき、バタイアスに命じてバリニア母子を誘拐させる。彼は最後の職権を行使して、母子を開放し自由を与え、国外に逃がしてやり、自分は自殺。バタイアスはバリニア母子と戦車に乗り城門を出た。スパルタカスは磔にされながらまだ生きていた。十字架の下に立ったバリニアは子供を高くかざし、自由になったことを知らせた。

死の直前、妻子の自由を知ったスパルタカスは、昇る太陽に向かって走り去る馬車を見つめていた。


出演者

スパルタカス

カーク・ダグラス

クラサス

ローレンス・オリヴィエ

ヴァリニア

ジーン・シモンズ

グラッカス

チャールズ・ロートン

バタイアタス

ピーター・ユスティノフ

ジュリアス・シーザー

ジョン・ギャヴィン

アントナイナス

トニー・カーティス

ヘレナ

ニナ・フォッチ

ティグラネス

ハーバート・ロム

クリクサス

ジョン・アイルランド

グラブラス

ジョン・ドール

マルセラス

チャールズ・マッグロウ

クラウディア

ジョアンナ・バーンズ

デヴィッド

ハロルド・ J ・ストーン

ドラバ

ウッディ・ストロード

ラモン

ピーター・ブロッコ

ガニッカス

ポール・ランバート

護衛隊長

ロバート・ J ・ウィルク

ディオニサス

ニコラス・デニス

ローマの役人

ジョン・ホイト

ラエリウス

フレッド・ワーロック

シマッカス

デイトン・ラミス


制作陣

製作総指揮

カーク・ダグラス

製作

エドワード・ルイス

監督

スタンリー・キューブリック

脚本

ダルトン・トランボ

原作

ハワード・ファスト

「スパルタカス」

"Spartacus" by Howard Fast, New York, 1959

撮影

ラッセル・メッティ

追加撮影

クリフォード・スタイン

編集

ロバート・ローレンス

ロバート・シュルツ

フレッド・シュラック

プロダクション・デザイン

アレグサンダー・ゴリッツェン

アート・ディレクター

エリック・オーボン

セット装飾

ラッセル・ A ・ガウスマン

ジュリア・ヘロン

タイトル・デザイン&デザイン顧問

ソール・バス

技術顧問

ヴィットリオ・ニーノ・ノヴァレーズ

衣裳デザイン

ペルッツィ

ヴァレス

ビル・トーマス

録音

ウォルドン・ O ・ワトソン

ジョー・ラピス

マレイ・スピヴァック

ロナルド・ピアース

音楽

アレックス・ノース


映画情報

ブライナ・プロ作品

撮影地

ハリウッド

(ユニヴァーサル・スタジオ)

スペイン

配給

ユニヴァーサル・インターナショナル

カラー(テクニカラー)

70 mm(スーパーテクニラマ70、1×2.21、35 mm アナモフィック・ワイドスクリーン版は1×2.35)

ステレオ(磁気6チャンネル)、184分(序曲、休憩音楽含む)

米国公開

1960年10月6日

日本公開

1960年12月15日(配給:ユニヴァーサル)

1968年7月6日(配給:ユニヴァーサル)

1974年9月14日(配給: CIC 、165分35 mm 版で公開)

1991年10月5日(配給: UIP 、198分の復元版を35 mm 版で公開)


解説

キューブリックにとって初めての大作映画。

元々はキューブリックは、この映画の制作とは全く関係のない存在だった。監督のアンソニー・マンが主演のカーク・ダグラスと意見が合わず解雇され、代用の監督として、当時はまだまだ青二才だったキューブリックが、ダグラスによって選ばれた。

「一介の雇われ監督」として自分らしさを捨てて撮影した映画として有名で、キューブリックは晩年まで、これを自分の作品の1つとして認めていなかった。

キューブリックは、ダグラスのプロダクションと契約を結んでいたが、この作品を最期に弁護士を通じて契約を破棄。以後は英国に渡り、我が道を行く映画監督として生涯を全うすることになる。

キューブリックの歴史を語るうえで、どうしてもいわく付きの存在になってしまう映画だが、彼にとってはじめてのアカデミー賞受賞作品であり、彼の名を広く世間に知らしめることになっただろうし、大作映画の制作に携わる機会を得たことにもなるので、いろいろな意味でキューブリックに影響を与えた映画だと思われる。


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